詳しくデータを探してみたいなあと思っていたのだけど、まだうまく探せていない。
この話を聞いたとき、「なんだ、外国産の日本酒が飲まれていて、味とか大丈夫かなあ」と思った。それでおいしくなかったら、「日本酒ってこんなものか」と思われてしまいそうで(実際は日本のメーカーが出資して作っているらしい。お米は向こうのだけど)。
でもいっしょに話をしていた人に、それって例えば「日本で作っているワインって大丈夫?」とフランス人に言われたり、「日本で作っているウイスキーなんておいしいの?」とアイルランド人に言われるようなものじゃない?と指摘された。
…はずかしかった。
もし私が外国の人(もちろん日本に住んでいる人にも)にそんなことを言われたら、とても悲しくなる。日本だって、おいしいワインもウイスキーも、そしてビールも作られているよと言いたい。
飲んでから言ってよ、と思うだろう。
今ではワインの一大生産地となっているナパバレーだって、ワインがまともに作られ始めたのは1800年代からだという。だって、そもそもアメリカは移民の国だからね。日本でワイン製造が始まったのも明治に入ってから。つまり、1800年代後半だ。
お酒でも料理でも音楽でも、言ってしまえば文化に関しては、「それについて歴史がないところで作られたもの」に対する目は厳しい。しょせん本場じゃない、と言われてしまう。
でも、長い目で見れば、文化って常に国を超えて伝わったものだ。
自分たちの国の歴史や文化に誇りを持つことはもちろん大切だけど、凝り固まってしまうのもまたよくない。
アタマは柔らかく、そのものを見ていきたいなーと思ったことでした。
※写真はアメリカ産ではなく、神奈川の熊澤酒造の「天青」。ウマー!